屋根工事のカバー工法(重ね葺き)について解説します。

城北瓦 屋根工事 カバー工法(重ね葺き) 解説

これまで屋根のリフォームと言えば古い屋根を撤去して、新しい屋根を取り替えるイメージ(屋根葺き替え)でしたが、現在は既存の屋根を残したまま上から新しい屋根材を被せる「カバー工法」が採用されることも多くなりました。

「カバー工法」は屋根の種類に制限がありますが、コストも安く、廃材を出さない環境に優しい施工法で好まれています。ここでは「カバー工法」の特徴をメリット・デメリットを含めて紹介しています。

記事を読めばこのようなことが分かります。
・カバー工法とは
・カバー工法のメリット・デメリット
・カバー工法で使用できる屋根材の種類
・カバー工法の費用

1.カバー工法とは

カレッセ参照:カレッセ

「カバー工法」とは既存の屋根材の上にガルバリウム鋼板やアスファルトシングルという屋根材で覆って二重にする工事方法です。

カバー工法」をするようになった理由は、約30年頃前から使用されるようになったスレート屋根(コロニアル、カラーベスト)が、近年経年劣化で色落ちや、傷んでる家が多くなり、葺き替えを検討する際に「カバー工法」が採用されるようになりました。

2.カバー工法のメリット、デメリット

ここではカバー工法の特徴をメリット・デメリットに分けて分かりやすく説明します。

2-1.メリット

①費用が安い

既存の屋根をそのままにするので、葺き替え時に発生する、撤去費、下地補修費、アスベスト処理費などが必要なく、コストを削減できます。

②遮熱、防音効果が高くなる

既存の屋根が下に敷いてあるので、新しい屋根との二重となり、遮熱、防音効果が高くなります。

③工期が短い

既存の屋根をそのままにするので、既存屋根の撤去、下地補修費、アスベスト処理の作業が必要なく、工期を短縮できます。近隣住宅への配慮も最小限で済むので、住宅密集地ではカバー工法がよく使われます。

④環境に優しい

カバー工法は廃材が出ないので、地球環境に優しい工事方法です。

2-2.デメリット

①屋根が少し重くなる

屋根材を重ねるので葺き替え工事と比べ、屋根が少し重くなります。但し、新しく使用するガルバリウム鋼板やアスファルトシングルは軽量ですので、二重にしても、陶器瓦と比べ軽量です。(総重量は陶器瓦のおよそ半分以下の重さです。)

②メンテナンス費用が高くなる

雨漏りで下地が腐ったりして、屋根を葺き替えたい場合、二重の屋根を剥がしての修理となり、費用が高くなります。

2-3.カバー工法で使用できる屋根材

カバー工法」で使用する屋根材はアスファルトシングルとガルバリウム鋼板です。

アスファルトシングル

アスファルトシングル

海外では一般的で100年以上前から使用されています。特に北米での人気の屋根材です。軽量かつデザイン性に優れ、外観の見た目も良いです。アスファルトシングルは柔らかい素材なので、ひび割れや、錆びつくこともありません。

▼アスファルトシングルについては以下でも詳しく紹介しています。
アスファルトシングルの屋根材について【分かりやすく説明します。】

ガルバリウム鋼板

金属屋根ながらも、錆びにくく、耐用年数に優れており、デザイン性で最近の建築家に好まれ、若い年齢層を中心に人気となりました。最近のお洒落な新築住宅によく使われている屋根材です。

▼ガルバリム鋼板については以下でも詳しく紹介しています。
ガルバリウム鋼板の屋根材について【分かりやすく説明します。】

3.費用

3-1.屋根カバー工法 費用

既存のコロニアル(スレート)屋根の上にそのままアスファルトシングルを被せる工法です。

既存屋根の撤去費用を抑えることができ、工期も短くなります。また、2004年までのコロニアル(スレート)にはアスベストが含まれており、撤去するとなるとアスベスト処理費が高いです。撤去ではなく被せることでアスベスト処理費用を抑えることができます。

街中の住宅密集地にはカバー工法は最適な屋根リフォームです。

※税別価格となります。

屋根形状/屋根材 アスファルトシングル
アスファルトシングル
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板
片流れ
片流れ屋根
7,000円/㎡~ 8,000円/㎡~
切妻
切妻屋根
7,500円/㎡~ 8,500円/㎡~
寄棟
寄棟屋根
9,000円/㎡~ 10,000円/㎡~
入母屋
入母屋屋根
10,500円/㎡~ 11,500円/㎡~

<費用に含まれるもの>
屋根材、施工費、防水シート(ルーフィング)、、瓦巻き揚げ、運搬費、残材処理費、古屋根洗浄費
※既存屋根の下地が痛んでる場合は、別途下地工事が必要となります。

<費用に含まれてないもの>
足場設置費 850円/㎡
※周辺環境、屋根の種類によって設置が必要となります。

3-2.屋根全面リフォーム(葺き替え)費用 ※アスベストなし

既存の屋根を撤去してから、全面リフォームする場合の費用です。
2005年以降のコロニアル(スレート屋根)は、アスベストは含まれていない可能性が高いです。

※税別価格となります。

屋根形状/屋根材 アスファルトシングル
アスファルトシングル
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板
片流れ
片流れ屋根
8,000円/㎡~ 9,000円/㎡~
切妻
切妻屋根
8,500円/㎡~ 9,500円/㎡~
寄棟
寄棟屋根
10,000円/㎡~ 11,000円/㎡~
入母屋
入母屋屋根
11,500円/㎡~ 12,500円/㎡~

<費用に含まれるもの>
屋根材、施工費、防水シート(ルーフィング)、瓦巻き上げ機、運搬費、残材処理費、古屋根材撤去費
※既存屋根の下地が痛んでる場合は、別途下地工事が必要となります。

<費用に含まれてないもの>
足場設置費 850円/㎡
※周辺環境、屋根の種類によって設置が必要となります。

3-3.屋根全面リフォーム(葺き替え)費用 ※アスベストあり

アスベストが含まれているコロニアル(スレート屋根)を撤去して、全面リフォームする場合の費用となります。

2004年迄のスレート屋根は、アスベストが含まれている可能性がありますので、アスベスト処理費用が高いです。
処理費として2,000円/㎡が必要で、近隣住民の方への配慮も必要となります。

※税別価格となります。

屋根形状/屋根材 アスファルトシングル
アスファルトシングル
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板
片流れ
片流れ屋根
10,000円/㎡~ 11,000円/㎡~
切妻
切妻屋根
10,500円/㎡~ 11,500円/㎡~
寄棟
寄棟屋根
12,000円/㎡~ 13,000円/㎡~
入母屋
入母屋屋根
13,500円/㎡~ 14,500円/㎡~

<費用に含まれるもの>
屋根材、施工費、防水シート(ルーフィング)、瓦巻き上げ機、運搬費、残材処理費、古屋根材撤去費、アスベスト処理費(2,000円/㎡)
※既存屋根の下地が痛んでる場合は、別途下地工事が必要となります。

<費用に含まれてないもの>
足場設置費 850円/㎡
※周辺環境、屋根の種類によって設置が必要となります。

3-4.例 150㎡のスレート屋根をアスファルトシングルで新しくした場合の料金比較

既存屋根の詳細:切妻屋根 / コロニアル / 150㎡
使用屋根材:アスファルトシングル

工事名 費用
カバー工法 1,125,000円
リフォーム(葺き替え)工事 アスベストなし 1,275,000円
リフォーム(葺き替え)工事 アスベストあり 1,575,000円

<費用に含まれてないもの>
足場設置費 850円/㎡
※周辺環境、屋根の種類によって設置が必要となります。

3-5.カバー工法をする前にチェックするポイント

①下地(野地板)が痛んでないか

下地(野地板)とは屋根材の下にある板のことです。下地(野地板)が酷く痛んでいる場合はカバー工法ではなく、下地の取り替えも含めた葺き替え工事をお勧めします。屋根専門業者に点検してもらい、判断してもらいましょう。

②既存屋根の種類

カバー工法ができるのはスレート屋根(コロニアル)となります。瓦屋根はカバー工法ができませんので、事前に確認ください。

③既存屋根材のアスベストの有無を確認

2004年迄に作られたスレート屋根はアスベストが使われている可能性があります。その場合、アスベスト対策として一般的に考えられているのが「カバー工法」です。

「カバー工法」は既存の屋根材に新しい屋根を被せることでアスベストの飛散を防ぎます。但し、アスベストを含んだままでは不安だと思われる方もいらっしゃると思います。

その場合は費用と手間はかかりますが、全面リフォーム(葺き替え工事)をお勧めします。

4.こんな家に向いています。

費用を抑えて屋根をリフォームしたい。
既存の屋根に大きな損傷はなく、下地(野地板)がしっかりしている。
市内の住宅密集地でアスベスト処理が難しい。

いかがでしたでしょうか。「カバー工法」はお財布にも環境にも優しい工事方法です。但し、デメリットもありますので、まずは屋根専門業者に屋根をよく見てもらってから、検討されることをお勧めします。「カバー工法」の参考になれば幸いです。

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