雨樋の種類をタイプ別に紹介!形状や素材、部位の役割まで徹底解説!
お客様
雨樋ってどんな種類があるの?形状や素材を詳しく知りたい。
雨樋(あまどい)は、屋根に降った雨水を集めて適切な箇所に排水してくれる大事な役割をしています。
雨樋には、いくつかの形状と素材があり、雨量や積雪量などの地域の特徴に合わせて、適切な雨樋を使用します。
この記事を読めば、雨樋の種類や素材が分かるので、雨樋を交換する際に役立ちます。
さらに、雨樋の素材によって異なる特徴や価格、耐久性、組み立てやすさなどが分かります。
雨樋の種類について詳しく知りたい方は、是非参考にしてみてください。
本記事の内容
- 雨樋の役割について
- 雨樋の形状について
- 雨樋の素材について
- 雨樋の部位について
- 雨樋の特徴と価格の目安
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目次
雨樋の役割とは?排水だけではなく建物へのダメージを守ってくれる
雨樋(あまどい)は、屋根に降った雨水を集めて、排水するためだけではありません。
雨樋は雨漏りを防ぎ、建物が雨水により受けるダメージを軽減してくれる役割があります。
あまり知られていないですが、雨樋は屋根から落ちた雨によって起こる外壁の塗装の剥がれや、建物の基礎の傷みを防いでいます。
雨樋の種類を形状別に解説!
雨樋は主に3つの形状があります。それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
雨樋の種類
- 半円型
- 角型
- 特殊型
半円型
半円型の雨樋は昔から親しまれ、広く流通しています。ホームセンターなどでも簡単に購入できます。
半円型は、和風住宅、洋風住宅どちらでも馴染みやすく汎用性の高い商品です。
角型
角形は半円型と比べると流水量が多い特徴があります。降水量の多い地域で支持されている雨樋です。
近年は線状降水帯による突発的な大雨が増えているため、大雨対策として角形を使う方が増えています。
価格は半丸より割高となります。
特殊型
東北地方や北海道などの積雪量が多い地域に多い雨樋です。
雪かきの際に雪が雨樋にひっかかり、破損することや雪で雨樋が塞がってしまうことを防ぐため、特殊型の雨樋が使用されます。
半円型や角型と比べると、価格はやや高めです。
次では雨樋の素材について解説していきます。
雨樋の素材を解説!
雨樋はいろいろな素材から作られています。素材によって耐久性や組み立てやすさ、価格も違います。
こちらで主に使われている6つの素材について紹介していきます。
雨樋に使われる素材の種類
- 塩化ビニール
- 他の合成樹脂
- ガルバリウム鋼板
- 銅
- アルミニウム
- ステンレス
塩化ビニール
塩化ビニールは、雨樋のなかでも最もスタンダードな素材です。一般住宅でよく使われています。
低価格かつ組み立てが簡単で、種類も豊富なため住宅の形状に合わせやすいのが特徴です。
ホームセンターなどでも手に入りやすい素材で、ちょっとした修理もしやすいです。
他の合成樹脂
合成樹脂は塩化ビニールより耐久性の高い素材です。
見た目は同じに見えますが、樹脂の表面に紫外線に強い特殊加工がされているため、耐久性に優れています。
価格は塩化ビニールよりやや高めとなります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板といえば、屋根や壁材として人気の素材ですが、雨樋にも使われています。
錆びにくく耐久性があり、加工もしやすいのが特徴です。
ガルバリウム鋼板の屋根や壁を使っている場合、統一感を出すためにガルバリウム鋼板を使われています。
金属の雨樋のなかでは手頃な価格ですが、塩化ビニールや合成樹脂と比べると高めです。
銅
銅は高価な素材で社寺仏閣などで多く使われています。
新しく設置した時は輝く銅色で、使い込めば味わいのある緑青色に変化する特徴があります。
素材自体は耐久性の高いのですが、近年の酸性雨や自然環境の変化で築15年〜20年で穴が空いてしまうことがあるため、注意が必要です。
アルミニウム
アルミニウムは錆に強く、熱の影響を受けないことが特徴です。
価格が高く、流通量も少ないです。一般住宅で見ることはほぼありません。
161mまで加工できるため、つなぎ目がなく、スタイリッシュに仕上げることができます。
ステンレス
ステンレスはアルミニウムと同様に、錆に強く、耐久性が高いことが特徴です。
価格はアルミニウムより安いですが、アルミニウムと同様に流通量が少ないです。一般住宅で見ることはほぼありません。
つなぎ目が目立たないように、内側よりつなぐことができます。
雨樋の部位の名前と役割紹介
雨樋は以下のような多くの部位が組み合わさって完成します。
一つずつ詳しく解説していきます。
雨樋の部位
- 軒樋
- 竪樋
- 集水器
- 横継ぎ手
- 竪継ぎ手
- 止まり
- エルボ
- 正面打ち金具
軒樋
軒樋(のきどい)は、横樋(よこどい)と呼ばれることもあります。
軒樋は、屋根に対して水平方向に取り付けられた雨樋のことです。
軒樋は、屋根の上に降った雨水を集める役割があります。
水平に見えますが、実際は雨水を排水するために集水器に向かって勾配がつけられています。
竪樋
竪樋・縦樋(たてどい)は、屋根に対して垂直方向に取り付けられた雨樋のことです。
雨水を地上や下水に導く役割があります。
「竪樋」と「縦樋」は漢字は違いますが、読み方や意味は同じです。
一般的には、竪樋の方がよく使われています。
集水器
集水器(しゅうすいき)は、上合(じょうごう)と呼ばれることがあります。
軒樋と竪樋が交差する部分に取り付けられた箱のようなものが、集水器です。
軒樋を流れてきた雨水を集めて、竪樋に流し込む役割があります。
軒継手
軒継手は軒樋と軒樋を繋ぐ際に使用します。
軒継手が割れたりすると、雨水が漏れてしまいます。
竪継ぎ手
竪継ぎ手は竪樋と竪樋を繋ぐ際に使用します。
軒継手と比べると壊れにくいです。
止まり
止まりは軒樋の雨水が溢れないように、軒樋の両サイドに取り付けます。
エルボ
エルボは集水器と竪樋などを繋ぐL字型の部材です。水の流れを変えることができます。
正面打ち金具
正面打ち金具は軒樋を支える金具です。
金具にはいくつか種類があるので、交換する際はご自宅の金具を調べてから購入しましょう。
たてとい T足(プラスチック)
竪樋を支えるプラスチック式の留め具です。
金具もあります。いつくか種類があるので、交換する際はご自宅の留め具を調べてから購入しましょう。
排水管カバー
竪樋と連結し、排水口に繋げられます。
落ち葉よけネット
軒樋に設置することで、落ち葉が軒樋に入って詰まるのを防げます。
雨樋用接着剤
横樋や竪樋などを連結させる際に接着剤を使用します。
雨樋の特徴と費用の目安
雨樋の種類別比較
雨樋を種類別に比較してみました。
比較表で見るとガルバリウム鋼板がもっともよく見えますが、実際は塩化ビニールでも十分な耐久性があります。
一般的にはコストも安い、塩化ビニールがよく使われています。
スクロールできます
塩化ビニール | 他の合成樹脂 | ガルバリウム鋼板 | 銅 | |
---|---|---|---|---|
費用感 | ||||
耐久性 | ||||
デザイン |
雨樋の工事費用の目安
雨樋工事の費用の目安となります。
全体交換の場合、家の大きさによりますが、およそ15万〜50万円程度となります。
項目 | 費用 |
---|---|
足場代 | 850円/㎡ |
解体・処分費 | 700円/m |
軒樋 | 3,000円〜5,000円/m |
竪樋 | 2,000円〜4,000円/m |
集水器 | 3,000円〜5,000円/箇所 |
合わせ枡 | 3,000円〜5,000円/箇所 |
役物交換 | 2,000円〜/箇所 |
諸経費 | 工事費用の5%〜10% |
まとめ:どんな雨樋も点検や掃除が大切です!
今回は雨樋の形状と素材について紹介しました。
雨樋は降水量や積雪量など、周辺状況に合わせたものが用意されています。地域の特性も考慮しながら、ご自宅のデザインに合った雨樋を選びましょう。一般的には、塩化ビニールや合成樹脂で十分です。
雨樋で一番大事なのは、メンテナンスです。
ゴミや枯葉が詰まってしまったり、破損してしまったりすると雨水が溢れてしまいます。定期的に点検や掃除をして、長く使えるようにしましょう。
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