ルーフィング(防水シート)とは?種類や特徴、役割まで徹底解説!
お客様
ルーフィング(防水シート)って何だろう?種類や特徴もあるのかな?詳しく知りたい。
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・ルーフィング(防水シート)とは
・ルーフィング(防水シート)の種類や特徴
・ルーフィング(防水シート)の貼り方
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ルーフィングとは屋根材の下に敷いてある防水シートのことです。
大雨の時に屋根材の隙間から入った雨水が、屋根の下に漏れないようにする役割があります。
ルーフィング(防水シート)にはいくつかの種類があり、耐水性や特徴もそれぞれです。
この記事を読めば、それぞれのルーフィング(防水シート)の種類や特徴が分かるので、屋根をリフォームする際に耐久性の高いルーフィング(防水シート)が選びができます。
ルーフィング(防水シート)について詳しく知りたい方は、是非参考にしてみてください。
目次
ルーフィング(防水シート)とは?屋根の二次防水の役割を担っている
ルーフィングとは、瓦屋根やスレート屋根などの屋根材の下に敷く下葺き材です。
普段あまり見ることはないですが、屋根材の隙間から入ってきた水を防ぐ大事な役割をしており、ゴムアスルーフィングとも呼ばれています。
ルーフィング(防水シート)の役割
・屋根材:一次防水
・ルーフィング:二次防水
台風などの雨風が強い時に、屋根材の隙間から雨水が入っても、このルーフィング(防水シート)が二次防水の役割を果たします。
軒先への排水を助け、天井や室内への雨漏りを防ぎます。 ルーフィングは、屋根本体と同じくらい大切な建材です。
ルーフィング(防水シート)が屋根に必要な理由
屋根は屋根材とルーフィング(防水シート)を組み合わせることで、屋根の効果を最大限発揮します。
台風時の強い横雨や許容範囲を超える大雨の際、屋根材のみで雨水を100%防ぐのは難しいです。
また、経過年数と共に屋根材も劣化もします。
そのため、二次防水としてルーフィングを使用し、雨水を抑える設計が住宅建築の基本です。
但し、近年は線状降水帯の雨量が屋根材の許容量を超えており、
「これまで雨漏りしてなかったけど、最近は大雨の時だけ雨漏りするようになった。」
という相談が急増しています。
これは、瓦の下にあるルーフィング(防水シート)が劣化していて、大量の雨に耐え切れなくなっているからです。
ですので、ルーフィング(防水シート)の耐久性が重要となってきています。
ルーフィング(防水シート)の特徴と費用
ルーフィング(防水シート)は使用する屋根材や用途によって種類が分かれます。
ルーフィング(防水シート)の種類によって特徴がありますが、耐用年数が20年以上のものを選ぶことをオススメします。
ルーフィングの種類
・アスファルトルーフィング940
・改質アスファルトルーフィング
・粘着式ルーフィング
・高分子系ルーフィング
・透湿ルーフィング
・遮熱ルーフィング
・不織布ルーフィング
・高耐久不織布ルーフィング
アスファルトルーフィング940
商品名 | アスファルトルーフィング940 |
メーカー | 田島ルーフィング株式会社 |
分類 | アスファルトルーフィング |
価格 | 5885円〜 |
長さ | 20m |
平米単価 | 300円〜 |
耐用年数 | 約10年 |
<メリット>
・費用が安い
・止水性が高い
<デメリット>
・透湿が低く、結露が発生しやすい
・耐久性が低く、破れやすい
アスファルトルーフィング940は、ローコスト住宅や屋根のリフォームで使われている、必要最低限の機能が備わっているルーフィング(防水シート)です。
改質アスファルトルーフィング
商品名 | Pro(プロ)Aホワイト |
メーカー | 三島工業株式会社 |
分類 | 改質アスファルト |
価格 | 8,800円〜 |
長さ | 20m |
平米単価 | 450円〜 |
耐用年数 | 約20年 |
<メリット>
・耐久性が高い
・止水性が高い
<デメリット>
・アスファルトルーフィング940と比べると若干費用が高い
改質アスファルトルーフィングは、名前の通り、アスファルトルーフィングの質を向上させたルーフィングです。
具体的には、アスファルトルーフィングの弱点である「耐久性の低さ」を改善しています。
温度変化による劣化を改善し、防水性を長く保つことができます。
粘着式ルーフィング
商品名 | タディスセルフ |
メーカー | 田島ルーフィング株式会社 |
分類 | 粘着式ルーフィング |
価格 | 12512円〜 |
長さ | 16m |
平米単価 | 800円〜 |
耐用年数 | 約20年 |
<メリット>
・密着性がある
・低勾配屋根に強い
<デメリット>
・改質アスファルトルーフィングと比べ、高価
・湿気が逃げにくい
粘着式ルーフィングは、粘着面がシール状になっているルーフィングです。
低勾配のスレートやシングル屋根には粘着ルーフィングを使うことが条件になっています。
高分子系ルーフィング
商品名 | 遮熱ノアガードⅡ |
メーカー | ケイミュー株式会社 |
分類 | 高分子系ルーフィング |
価格 | 25,880円〜 |
長さ | 40m |
平米単価 | 650円〜 |
耐用年数 | 約20年 |
<メリット>
・軽い
<デメリット>
・紫外線に弱い
高分子系ルーフィングは、アスファルトではなく合成や合成樹脂で作られたルーフィングです。
改質アスファルトルーフィングより軽く、耐震性が高いです。
透湿ルーフィング
商品名 | タイベック ルーフライナー |
メーカー | デュポン |
分類 | 透湿ルーフィング |
価格 | 49,290円 |
長さ | 20m |
平米単価 | 1,000円 |
耐用年数 | 約50年 ※通気工法が必要 |
<メリット>
・湿気を逃す
<デメリット>
・結露
・通気層を作る手間と費用
透湿ルーフィングは、湿気を外に逃がす特徴を持ったルーフィングです。
主に外壁で使われており、屋根で使う際は、通気層を作る「通気工法」での工事が別途必要となります。
遮熱ルーフィング
商品名 | タディスクール |
メーカー | 田島ルーフィング株式会社 |
分類 | 透湿ルーフィング |
価格 | 14,644円〜 |
長さ | 20m |
平米単価 | 750円〜 |
耐用年数 | – |
<メリット>
・遮熱効果
<デメリット>
・通気工法の手間と費用
遮熱ルーフィングは、表面がアルミ状で熱を反射します。
透湿ルーフィング同様に屋根で使う際は、通気層を作る「通気工法」での工事が別途必要となります。
不織布ルーフィング
商品名 | ライナールーフィング |
メーカー | 田島ルーフィング株式会社 |
分類 | 改質アスファルト |
価格 | 9,900円〜 |
長さ | 20m |
平米単価 | 500円〜 |
耐用年数 | 約30年 |
<メリット>
・耐久性が高い
・破れにくい
<デメリット>
・改質アスファルトルーフィングと比べると費用が高い
不織布ルーフィングは、マスクと同じ不織布で改質アスファルトを挟んで、耐久性をさらに高めたルーフィングです。
高耐久不織布ルーフィング
商品名 | マスタールーフィング |
メーカー | 田島ルーフィング株式会社 |
分類 | 改質アスファルト |
価格 | 43,215円〜 |
長さ | 20m |
平米単価 | 2.200円〜 |
耐用年数 | 約50年 |
<メリット>
耐久性が非常高い
<デメリット>
・非常に高価
高耐久不織布ルーフィングは、不織布を基盤として作られており、50年以上の耐久性を誇る最高級ルーフィングです。
一般住宅によく使われるルーフィング(防水シート)比較
一般住宅によく使われるアスファルトルーフィング940と改質アスファルトルーフィングを比較してみました。
種類 | アスファルトルーフィング940 | 改質アスファルトルーフィング |
費用 | 300円/㎡〜 | 450円/㎡〜 |
耐用年数 | 約10年 | 約20年 |
メリット | ・費用が安い ・止水性が高い | ・耐久性が高い ・止水性が高い |
デメリット | ・破れやすい ・耐久性が低い ・湿気が溜まりやすい | ・費用が若干高い |
ルーフィング(防水シート)の正しい貼り方
ルーフィング(防水シート)の張り方を解説していきます。
張り方を間違えると雨漏りの原因にもなります。正しい貼り方を理解しておきましょう。
<ルーフィングの正しい張り方>
・軒先から棟先に向けて張る
・雨漏りしやすい部分を対策する
・ルーフィングをタッカーで留めていく
軒先から棟先に向けて貼る
ルーフィングは、軒先(下)から棟先(上)に向けて貼っていくことが基本的な施工方法です。
雨水は、棟先(上)から軒先(下)に向かって流れていきますので、水が入り込まないようにするためです。
雨漏りしやすい部分を対策する
基本的な貼り付けが終われば、雨漏りしやすい部分を重点的に補強していきます。
谷樋などの雨漏りがしやすい部分は、重ねて施工します。
ルーフィング(防水シート)をタッカーで留めていく
ルーフィング(防水シート)は一般的にタッカーで留めていきます。
<注意すること>
・ルーフィングを貼るときは、雨の日は避けましょう。スリップによる転落事故に繋がります。
・施工中にルーフィングの破れや傷、穴あきがあれば重ね貼りをして対処しましょう。 そのまま放置すると、雨漏りの原因となります。
まとめ:ルーフィング(防水シート)選びは大切
ルーフィング(防水シート)は、雨漏りを防ぐ大切な役割を担っています。
良い屋根材を使っても、ルーフィング(防水シート)の性能が低いと短い期間でメンテナンスが必要となる可能性があります。
ルーフィング(防水シート)選びに困ったら、改質アスファルトルーフィング以上の防水シートを選ぶことをおすすめします。