熊本で実際にあった事例から学ぶ、雨漏りの原因と対策

梅雨の時期になると、雨漏りに関するお問い合わせが一気に増加します。
その原因は、屋根材の種類や築年数、周辺の環境など、家によってさまざまです。
普段の雨では問題がなくても、集中豪雨や線状降水帯による記録的な大雨が降ると、屋根の許容量を超えてしまい、突然の雨漏りにつながることもあります。この記事では、2019年の梅雨に熊本で実際に寄せられた雨漏りの事例と、その対処法をご紹介します。
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目次
谷破れ(銅板谷)

症状 | 銅板の谷に穴が開き、そこから雨水が浸入 |
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原因 | 経年劣化による腐食 |
リスク | 放置すると野地板や天井が腐り、修理費用が膨らみます |
解決策 | 銅板をステンレス製の谷に交換 |
費用目安 | 約11,000円/m~ |
熨斗瓦のズレ

症状 | 瓦のズレから雨水が侵入し、壁伝いに雨漏り |
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原因 | 雨押さえ水切り板金の未設置+横殴りの雨 |
リスク | 専門業者以外の施工によるミスが原因になることも |
解決策 | 熨斗瓦を一度解体→水切り板金設置→積み直し |
費用目安 | 約8,800円/m~ |
セメント瓦の割れ

大事な水切り部分が完全に割れています。

雨水が侵入した跡です。
症状 | 水切り部分の瓦が割れ、雨水が浸入 |
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原因 | 経年劣化による複数のひび割れ |
リスク | 繰り返し修理が必要になる可能性大 |
解決策 | 屋根全体の葺き替え(リフォーム) |
費用目安 | 約11,000円/㎡~ |
地震の影響による瓦の割れ

症状 | 雨漏りで室内がびしょ濡れに |
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原因 | 地震による瓦のズレや破損 |
リスク | 無人住宅などは特に気づきにくい |
解決策 | 一部葺き替え(傷んだ部分のみ) |
費用目安 | 約11,000円/㎡~ |
コロニアルの割れ

症状 | 古い屋根材の上を業者が歩いたことで割れが発生 |
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原因 | 経年劣化+不適切な荷重 |
リスク | 全体にひび割れが広がる恐れあり |
解決策 | 屋根の葺き替え、またはカバー工法 |
費用目安 | 約8,250円/㎡~ |
ガルバリウム鋼板の棟部分の凹みとコーキングの剥がれ


症状 | 雨漏り発生。棟部分がへこみ、シーリングが剥離 |
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原因 | 施工不良の可能性(施工初期の頃の工事) |
リスク | 屋根材自体が比較的新しいため見落としがち |
解決策 | 棟包み部分の補修・再設置 |
費用目安 | 約6,600円/m~ |
金属屋根の破れ

症状 | 複数箇所に錆びと穴あき、雨漏り |
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原因 | 長年の使用による腐食 |
リスク | 放置すると建物全体へ深刻なダメージ |
解決策 | ガルバリウム鋼板で屋根を全面葺き替え |
費用目安 | 約10,450円/㎡~ |
まとめ:雨漏りは早めの対応がカギです

雨漏りは、一度発生すると建物の内部構造にまで影響を及ぼす恐れがあります。柱や梁など家を支える部分が腐食すると、修理費用は一気に高額に。
また、劣化が進んだ屋根への部分補修は、かえって非効率な場合もあります。何度も修理を繰り返すより、思い切って全体葺き替えを検討した方が、最終的にコストを抑えられることもあります。
雨漏りを見つけたら早めにお近くの屋根専門業者に相談しましょう。