アスファルトシングル屋根材について分かりやすく説明します


そろそろ屋根をリフォームしたいけど、アスファルトシングルってどんな屋根材?メリットやデメリットなど詳しく知りたい。
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・アスファルトシングルの特徴
・アスファルトシングルのメリット・デメリット
・アスファルトシングルの費用
というわけで今回は、アメリカの屋根材シェア80%以上。お洒落なデザインで人気上昇中のアスファルトシングルについて紹介していきます。
事前に屋根材のことを知っていれば、屋根リフォームの際に役立ちます。
屋根のリフォームは一生に1,2回のことなので、機能性が良くて、素敵なデザインを選びましょう。
初めて聞く方も多いと思いますので、詳しく紹介していきます。
\ ドローン屋根点検・見積もり無料 /
アスファルトシングルとは


アスファルトシングルは1903年にアメリカのミシガン州のヘンリーレイノルズの開発によって生まれ、火災保険会社のキャンペーンによって広まったと言われています。
ヨーロッパや日本では、屋根材と言えば、粘土で作られた「瓦屋根」が基本ですが、アメリカやカナダでは、アスファルトシングルが一般的な屋根材として知られています。全米の約8割の住宅屋根がアスファルトシングルが使用されており、ハリウッド映画の住宅シーンでもよく見かけます。
日本では古くなったスレート(コロニアル・カラーベスト)屋根の上にそのまま被せるカバー工法(重ね葺き)と呼ばれる新しい屋根のリフォーム方法として人気が高まっています。
アスファルトシングルの素材について


出典元:旭ファイバーグラス リッジウェイ
アスファルトシングルは、約100年以上前にカナダで作られた屋根材の一つで、フェルト紙の両面にアスファルトを塗布し、その表面に色の砂を定着させた素材です。 色の砂を定着させる理由としては、表面に傷が付きにくくするようにしたり、屋根材の細かい穴を埋めるといった役割があります。
最近では、フェルト紙からガラス繊維質を使った屋根材でファイバーグラスシングルとも呼ばれており、防水性、防音性、防火性、耐候性などに加えて軽量であるため、施工作業がやりやすいことも普及した理由です。
アスファルトシングルの特徴まとめ
防火性 | 日本の防火試験に合格「屋根飛び火認定」を取得 |
防雪性 | ザラザラした表面で、雪止めと同様の効果 |
軽量 | 軽量のため、施工の負担も軽減 |
防水性 | アスファルトが素材のため、防水性が高い |
豊富なバリエーション | カラーバリエーションが豊富なので、デザインの幅が広がる |
上記が主なアスファルトシングルの素材の特徴となります。また、カッターやハサミなどで簡単にカットすることができますので、曲面などの複雑な場所でも使用することができます。 また、扱いやすさだけではなく、高いデザイン性、軽量性などの特徴もあり、優れた屋根材として日本で注目を集めています。
アスファルトシングルの耐用年数
アスファルトシングルの耐用年数は20年〜30年と言われています。20年以上経過し、経年劣化した場合は塗装や葺き替え、カバー工法などでメンテナンスをします。
アスファルトシングルの修理方法
アスファルトシングルの修理方法は大きく分けて以下の4つです。他の屋根材と比べ、部分修理しやすいのが特徴です。
・剥がれや浮きの補修
・塗装
・カバー工法
・葺き替え
アスファルトシングルの修理方法については以下ページで紹介しています。


アスファルトシングルのメリット
アスファルトシングルの特徴を上記で先述しましたが、具体的にメリットを見ていきましょう。
①:割れ、錆びに強い素材
②:デザイン性が高い素材
③:軽量で耐震性が高い素材
割れ、錆びに強い素材
アスファルトシングルの素材の特徴として、アスファルト性の防水紙と石や砂で製造されているため、「防水シート+屋根材」のようなイメージです。 柔らかく、薄いシート形状のため、屋根瓦のようにひび割れの心配がなく、防水効果も高いため、錆びに強いことも特徴です。
デザイン性が高い素材


アスファルトシングルは、加工しやすいため、様々な形状の屋根に利用することができます。 また、アスファルトシングルの表面の砂の色をアレンジすることができるので、住宅の雰囲気に合わせて屋根素材の色を決めることができます。 そのため、デザインを凝りたいという人には、おすすめの屋根素材です。
軽量で耐震性が高い素材
アスファルトシングルは、屋根瓦やスレート屋根と比較して、軽量性が高く、建物自体への負担を軽減することができます。(屋根瓦の約5分の1程度の重さ)そのため、耐震性が高いことから、地震大国日本でも、徐々にアスファルトシングルを使った住宅が増えてきています。
屋根材名 | 重さ |
---|---|
アスファルトシングル | 約1.7kg |
スレート (コロニアル・カラーベスト) | 約3.4kg |
瓦 (和型) | 約8.9kg |
アスファルトシングルのデメリット
アスファルトシングルのメリットを解説しましたが、もちろんデメリットもあります。具体的に見ていきましょう。
①:強風に弱い
②:耐久性が低い
強風に弱い
アスファルトシングルは、屋根瓦の5分の1の重さということで、軽量性が高いことがメリットでしたが、それはデメリットにもなってしまいます。 軽量性が高いことで、逆に強風に弱く、破れたりする場合があります。
但し、他の屋根材と比べ重さがないので、屋根材が隣の家に飛んで破損などのトラブルもほぼありません。
耐久性が瓦と比べて低い
瓦の耐用年数が約50年に対して、アスファルトシングルの耐用年数は約20年〜30年程度となり、瓦と比較すると耐久性が低くなります。 また、気温が高いことで、熱による伸縮や紫外線の影響で劣化が早いこともあります。逆に気温が低いことで、水分が中で凍ったりする場合もあります。
ただ、寒冷、熱帯、高湿といった気候が特徴のアメリカやカナダでも、アスファルトシングルが広く普及していますので、しっかりと施工されていれば大きな心配はありません。
アスファルトシングルの取り扱いメーカー 4社
アスファルトシングルの取り扱いメーカーは以下4社。アスファルトシングルは輸入品が主です。
・リッジウェイ
・オークリッジスーパー
・アルマ
・ロアー二2
国内産は田島ルーフィング株式会社のみで、人気は海外で実績豊富なリッジウェイとオークリッジスーパーとなります。弊社でもこの2社を主に取り扱っております。
会社名 | 商品名 | 色 | 生産国 |
---|---|---|---|
旭ファイバーグラス株式会社 | リッジウェイ | 5色 | アメリカ |
オーウェンスコーニングジャパン | オークリッジスーパー | 7色 | 韓国 |
ニチハ株式会社 | アルマ | 5色 | 韓国 |
田島ルーフィング株式会社 | ロアー二2 | 5色 | 日本 |
5.アスファルトシングルの施工方法
アスファルトシングルの施工方法は以下の手順で行います。
①:ルーフィング(防水シート)を貼る
②:軒先キャップ・軒先板金を取り付ける
③:アスファルトシングル屋根材をセメントの接着剤とシングル用の釘で止める
⑤:棟を板金もしくは同質役物で仕上げる
5-1.ルーフィング(防水シート)を貼る


二次防水の役目となるルーフィング(防水シート)を貼ります。
5-2.軒先キャップ・軒先板金を取り付ける


屋根の軒先部分に板金を取り付けます。
5-3.アスファルトシングル屋根材をセメントの接着剤とシングル用の釘で止める


アスファルトシングル用のセメントの接着剤を付けます。


次に釘を打って止めていきます。
5-4.棟を板金もしくは同質役物で仕上げる


板金を使った棟の仕上げです。


同質役物を使った棟の仕上げです。
6.リッジウェイの施工講習受講済み
弊社のスタッフは旭ファイバーグラス社のリッジウェイ講習を受講しています。アスファルトシングルの特徴をしっかりと把握したうえで、施工マニュアルに沿った屋根工事を行っております。


弊社で行われたリッジウェイ施工講習会の様子


リッジウェイ施工講習修了証です。
7.まとめ:アスファルトシングルは軽くてメリットが多い屋根材です
アスファルトシングルは軽くて・見た目もお洒落・工事費もリーズナブルなコストパフォーマンスが高い屋根材です。
最近では特に、スレート屋根(コロニアル)をそのままにリフォームできる「カバー工法」で注目が集まっています。
リフォームが増えている日本では、これからますます需要が高まるのではないでしょうか。
カバー工法については以下ページで詳しく紹介していますので、興味のある方は是非参考にしてみてください。

