屋根葺き替えのタイミングは?工事費用と押さえておくべきポイント

屋根葺き替えのタイミングは?工事費用と押さえておくべきポイント
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屋根の葺き替えって費用高そうだし、大変そう…でもいつかはやっておかないと…葺き替えの判断基準とタイミングを知っておきたい!

今回は、こんな疑問にお答えします。

本記事の内容

・屋根葺き替えとは
・屋根葺き替えの特徴(メリット・デメリット)
・屋根葺き替えの判断基準
・屋根葺き替えの種類と費用

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築年数が長い家では、屋根の老朽化が家全体の耐久性に影響を及ぼす可能性があります。雨漏りや屋根材のひび割れは、住まいを守る屋根が発するSOSサインです。

屋根葺き替えは、家を安全で快適な状態に保つために重要なリフォームの一つとなります。

本記事では、屋根葺き替えの基本的な知識やメリット、工事の流れや費用について詳しく解説します。専門業者に点検を依頼し、最適なタイミングで適切な対応をするための参考にしてください。

目次

屋根葺き替えとは

荒尾市 T様邸 屋根葺き替え工事 セラマウント

屋根葺き替えとは、既存の古い屋根材を撤去し、新しい屋根材を設置する工事です。屋根の劣化が進んでいる場合や、雨漏りなどの問題が発生している場合に行われる屋根リフォーム方法の一つとなります。

葺き替えは古い屋根材を完全に取り除くため、屋根の状態によっては屋根を支える下地(野地板やコンパネ)から補修が可能で屋根全体の耐久性を向上させます。

屋根材には瓦、スレート、金属屋根など多様な種類があり、それぞれに耐久性や断熱性能、デザイン性などの特徴があります。築年数が経過している住宅では、屋根葺き替えを行うことで家全体の寿命を延ばすことが期待できます。

屋根葺き替えのメリット

屋根葺き替えには、家を長持ちさせるためのさまざまなメリットがあります。

以下、それぞれの具体的なメリットについて解説します。

  • 雨漏りや劣化の防止
  • 耐震性の向上
  • 家全体の美観を向上
  • 自然災害への備え
  • メンテナンスの手間を軽減
  • 家の資産価値の向上

雨漏りや劣化の防止

屋根葺き替えの最も大きなメリットの一つは、雨漏りや劣化を未然に防げることです。新しい屋根材を使用することで、防水性や耐久性が向上し、雨や雪などの影響を受けにくくなり、家全体を長期間守ることができます。

築年数が経過した住宅では、屋根材以外の見えない箇所の劣化が進んでいる場合があるので注意が必要です。

耐震性の向上

重い屋根は、地震時に家全体に大きな負荷をかけるリスクがあります。屋根葺き替えでは、軽量な屋根材を選ぶことで、地震による揺れを軽減し、耐震性を向上させることができます。

最近では、軽量瓦や金属屋根など、耐震性能を高める屋根材に注目が集まっています。

家全体の美観を向上

古く色あせた屋根材を新調することで、家全体の外観が一新されます。屋根は遠目から見ても住宅の印象を大きく左右する部分であり、葺き替えを行うことで、住宅全体が清潔感のあるデザインに生まれ変わります。

また、外壁塗装やリフォームと同時に行うことで、家全体を時代に合わせたデザインにリフォームできます。

自然災害への備え

近年、台風や豪雨といった自然災害が増えています。最新の屋根材を使用することで、災害に対する耐性を向上させます。防風や防水性能、耐震性の高い屋根材を選ぶことで、災害時の被害を最小限に抑えられます。

メンテナンスの手間を軽減

屋根葺き替えを行うことで、新しい屋根材の耐用年数が長くなるため、頻繁なメンテナンスが不要になります。

最新の屋根材は耐久性が高く、従来の屋根材に比べて補修や点検の回数を減らすことができるので、長期的な手間やコストを削減し、家の維持管理が楽になります。

家の資産価値の向上

新しい屋根は、家の耐久性や見た目を向上させるだけでなく、不動産価値の維持にも寄与します。売却を検討している住宅では、屋根が新しいことが買い手にとって魅力的なポイントです。

屋根葺き替えのデメリット

屋根葺き替えには、住まいの機能性を向上させる多くのメリットがある一方で、費用や工期、施工中の不便さなどのデメリットも存在します。

以下、それぞれの具体的なデメリットについて解説します。

  • 費用が高額になる
  • 工期が長い
  • 廃材の処分が必要
  • 工事が天候に左右されやすい

費用が高額になる

屋根葺き替えは家の大きさによって異なりますが、一般的に約150万円〜200万円かかります。ご家族のライフプランや屋根の状態に合わせて検討しましょう。

工期が長い

屋根葺き替えの工期は約1週間〜2週間程度です。屋根の大きさや複雑な形状の場合はそれ以上かかる場合があります。

工事中は騒音や振動が発生するため、日中自宅で過ごす場合にはストレスを感じることがあるかもしれません。事前に工程表をしっかり確認しておきましょう。

廃材の処分が必要

屋根葺き替えは古い屋根材を撤去するので、大量の廃材が発生します。環境への負担も懸念されます。また、スレート屋根にアスベストが含まれている場合は、特別な処理費用が必要となり、処分代が高くなります。

工事が天候に左右されやすい

屋根葺き替え工事は、天候の影響を受けやすいです。雨天や強風が続くと作業が中断され、工期が延びることがあります。葺き替え工事をする場合は、天候が比較的安定している季節を選ぶことをおすすめします。

屋根葺き替えのタイミングと判断基準

屋根葺き替えを検討する際の判断基準一覧です。

以下に該当する場合は、専門業者に一度相談することをおすすめします。

スクロールできます
判断基準具体例
屋根材の耐用年数が過ぎた瓦(50年以上)、スレート(20~30年)、金属屋根(30~50年)など耐用年数を超えた。
雨漏りが発生している天井にシミがある、内部構造が腐食している、雨漏りが頻発している。
屋根材が劣化している屋根材にひび割れや剥がれがあり、修繕では対応できない。
外観が著しく劣化している色褪せや錆が目立ち、建物全体の印象が古びて見える。
強風や台風の被害を受けた屋根材が飛ばされた、または破損している。
築年数が20年以上の一度も大規模な点検やメンテナンスを行っていない。
断熱性や遮音性が低下している夏に屋内が異常に暑くなり、冬は冷気が伝わりやすい。
太陽光パネルを設置予定の耐久性の高い屋根材を選ぶことで、太陽光パネルの設置に適した環境を作りたい。
災害に備えたい耐震性や防風性を向上させるために軽量な屋根材に変更したい。
屋根葺き替えの判断基準

屋根葺き替えをする場合は、実績のある信頼のおける業者や、実際に知人が利用して評判の良かった業者を紹介してもらいましょう。訪問営業に多い、悪徳リフォーム業者には十分にご注意ください。

屋根葺き替えはこんな人にもおすすめです

屋根葺き替えは、老朽化対策だけでなく、将来の暮らしや家族の計画を考える際にも有効です。

  • 将来こどもが家を継ぐ予定がある
  • 高齢になってからリフォームは心配
  • 中古住宅を購入した人
  • 太陽光パネルを設置したい

将来こどもが家を継ぐ予定がある

将来、家を子どもや孫に引き継ぐ予定がある場合、屋根葺き替えは重要なメンテナンスです。築年数が経過した屋根を次世代が引き継ぐ場合、大規模な修繕が必要となり、子どもにとって大きな負担となってしまう場合があります。

早めに葺き替えを行うことで、家全体の寿命を延ばし、次世代が安心して暮らせる環境を整えられます。将来の負担を軽減し、家族の安心を確保できるメリットがあります。

高齢になってからリフォームは心配

年齢を重ねてからの大規模なリフォームは負担が大きいです。屋根葺き替えは高額な工事であり、工期も長いため、高齢になる前に行っておくと安心です。

屋根をリフォームしておくことで、今後のメンテナンスの頻度を減らし、老後の余計な手間や費用を抑えられます。

さらに、断熱性や防音性が向上するため、快適な暮らしができます。現役で働いている間にリフォームプランを立てておくことが重要です。

中古住宅を購入した人

中古住宅は、購入時に屋根の状態を細かく把握しきれないことが多いです。築年数が経過している家は、屋根材の劣化が進行している可能性が高く、見た目には問題がなくても劣化していることもあります。

中古住宅を購入する際は、屋根葺き替えの必要性も考慮して検討してください。

太陽光パネルを設置したい

築年数が経過した住宅で、太陽光パネルの設置をしたい場合、屋根葺き替えを行うことでパネル設置後のトラブルを防げます。

古い屋根材では、太陽光パネルの重さに耐えられない場合や、屋根材が割れ、雨漏りが発生するリスクがあります。耐久性が高く、軽量な屋根材を選ぶことで、太陽光パネルと相性の良い屋根環境を整えられます。

また、屋根葺き替えと同時に行うことで、工事の効率化や費用の削減にもなります。

屋根葺き替えの種類と費用

屋根葺き替えに使用する屋根材は種類が豊富で、それぞれに特徴があります。

以下では、代表的な屋根材について、特徴と費用感を比較表でまとめています。

スクロールできます
屋根材特徴耐用年数目安費用(1㎡あたり)
陶器瓦高耐久性、デザイン性に優れる約50~80年約11,000円〜
ROOGA軽量で高耐久性、デザインも豊富約30~50年約14,000円〜
コロニアル(スレート)軽量でコストパフォーマンスが高い約20~30年約9,300円~
アスファルトシングル柔軟性があり、デザイン性に優れる約20~30年約9,900円~
ガルバリウム鋼板軽量で耐久性、防錆性が高い約30~50年約12,000円~
石付ガルバリウム鋼板高耐久性、デザインと機能性を両立約30~50年約13,000円~
屋根材の種類と費用

陶器瓦

施工後
陶器瓦

陶器瓦は、日本の伝統的な屋根材で、高い耐久性と重厚感のあるデザインが特徴です。耐用年数が50年以上と長いことから、日本の多くの地域で採用されています。

近年は屋根の造りをシンプルにし、総重量を抑える平板瓦が多く使われています。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約110万円〜。(単価:約11,000~円/ ㎡)

ROOGA

城北瓦の新築屋根工事 熊本東区 ROOGA 鉄平
ROOGA(ルーガ)

ROOGAは、軽量で高耐久性を備えた新しいタイプの屋根材です。瓦の美しいデザイン性を持ちながら、重量が陶器瓦の約半分で割れにくいため、耐震性に優れ、災害に強い瓦です。。和洋風住宅のどちらにも合わせれるよう屋根材が揃っています。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約140万円〜。(単価:約14,000~円/ ㎡)

コロニアル(スレート)

コロニアル(スレート)

コロニアル(スレート)は、価格が比較的安く、コストパフォーマンスの高い屋根材です。軽量で施工がしやすい反面、耐用年数が20~30年と瓦と比べると短めで、定期的なメンテナンスが必要です。また、経年劣化により色褪せやひび割れが発生しやすい点にも注意が必要です。10年に1回を目安に塗装をすることで、長く使用できます。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約93万円〜。(単価:約9,300~円/ ㎡)

アスファルトシングル

みやま市 T様邸 カバー工法
アスファルトシングル

コロニアル(スレート)は、価格が比較的安く、コストパフォーマンスの高い屋根材です。軽量で施工がしやすい反面、耐用年数が20~30年と瓦と比べると短めで、定期的なメンテナンスが必要です。また、経年劣化により色褪せやひび割れが発生しやすい点にも注意が必要です。10年に1回を目安に塗装をすることで、長く使用できます。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約93万円〜。(単価:約9,300~円/ ㎡)

ガルバリウム鋼板

荒尾 ガルバリウム 屋根工事03
ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、軽量で耐久性が高く、防錆性にも優れた金属屋根材です。耐震性やが求められる地域に適しています。また、シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴です。耐久性は約25年〜30年程度となります。メンテナンス頻度が少なくて済む点も魅力です。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約120万円〜。(単価:約12,000~円/ ㎡)

石粒付ガルバリウム鋼板

施工後
石粒付ガルバリウム鋼板

石粒付ガルバリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板の高耐久性に加え、石粒加工によるデザイン性と防音性を兼ね備えています。遮音性や断熱性が向上するため、快適な室内環境を保つことが可能です。高性能でありながら軽量で、建物の負担を抑えます。耐久性は約30年以上と他の屋根材と比べると高い性能を誇っています。

工事費用の目安

100 ㎡の屋根面積で約120万円〜。(単価:約12,000~円/ ㎡)

屋根葺き替えの流れ(瓦の場合)

屋根葺き替えは、複数の工程に沿って仕上げます。

以下では、瓦屋根の葺き替え工事を例に具体的な流れを紹介します。

  • 既存瓦の撤去
  • 下地の補修
  • 防水シート貼り(ルーフィング)
  • 瓦の取り付け
  • 棟・壁などの仕上げ
  • 完成

既存瓦の撤去

既存瓦の撤去

屋根葺き替え工事は、まず既存の瓦を撤去です。古い瓦を取り外し、下地(野地板)の状態を確認します。瓦を一枚一枚取り外すため、屋根の大きさによっては時間を要します。一般的な住宅でシンプルな屋根であれば、作業人数によりますが約半日〜1日程度です。

下地の補修

菊池市 S様邸 葺き替え工事

瓦を取り外した後、屋根の下地部分を確認し、傷みが酷い場合は補修作業を行います。下地は屋根の耐久性や防水性を支える重要な部分です。劣化している箇所を新しい木材で補強し、耐久性を上げます。

防水シート貼り(ルーフィング)

新しい防水シート貼り

下地補修が完了したら、防水シート(ルーフィング)を敷きます。防水シートは、屋根材の隙間から入った雨水の侵入を防ぎ、防水性を高める役割があります。防水シートは屋根全体を覆うように敷かれ、接合部分をしっかりと密閉して施工され建物内部への浸水を防ぎます。

瓦の取り付け

防水シートを敷いた後、新しい瓦を一枚ずつ丁寧に取り付けていきます。屋根全体のバランスを考慮しながら進められ、瓦の重なり具合や固定具の位置などを確認しながら、瓦が強風や地震に耐えられるようにしっかり固定します。

棟・壁などの仕上げ

瓦をすべて設置した後、棟部分や壁との接合部分などの仕上げを行います。棟瓦は屋根の頂点に取り付け、壁と屋根の接合部分には仕上げ材(雨押さえ板金)やコーキング材を使用し、雨水が内部に入り込まないように仕上げます。

完成

仕上げ作業が完了すると、全体の最終確認が行い工事が工事完了となります。

台風や地震などで被害を受けた場合は火災保険を利用できる場合があります

火災保険

台風や地震などの自然災害で屋根に被害を受けた場合、住宅保険(火災保険)の適用を受けられる可能性があります。台風で瓦が飛ばされたり、地震の揺れで屋根材が破損した際は保険会社に確認してみてください。

保険請求の際には、被害箇所を詳細に記録した写真を撮り、工事業者や保険会社に提出することが必要です。また、保険会社からの指示に従い、必要な書類や証明を準備をしましょう。保険対応に詳しい施工業者を選ぶことで、申請手続きが円滑に進みます。

保険金の申請は被害を受けた日から3年以内です。被害を確認したら早めに保険会社に連絡し、対応を開始することをおすすめします。

まとめ:セメント瓦の葺き替えはお早めに

雨漏りやひび割れといった劣化の兆候が見られる場合は、家全体の耐久性を損なう前に対応することをおすすめします。

まずは信頼できる専門業者に相談し、適切なタイミングで屋根の葺き替えを検討しましょう。家族の安心と住まいの安全を守るため、計画的なリフォームが未来の快適な暮らしにつながります。

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