【防災瓦は強い】台風・地震に強い瓦はこれで決まり

今、耐震性、耐風性に優れた防災瓦が、注目を集めています。そのため、防災瓦を施工する人が増えています。いつやってくるかわからない台風や地震に備えておきたいという人には、防災瓦がオススメです。
防災瓦は、高機能の瓦であるため、耐震性や耐風性だけではなく、メンテナンス面や安全面など、多くの魅力があります。
本記事では、防災瓦が従来の瓦とどこか違うのかに注目しながら、防災瓦のメリットとデメリットを紹介します。記事の後半には、防災瓦の特徴や費用の目安も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
本記事の内容
・昔と違う今の瓦の特徴について
・防災瓦が災害に強い理由について
・防災瓦のメリットとデメリットについて
・工夫された防災瓦の特徴について
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1.昔と違う今の瓦の特徴とは?

昔の瓦は、窯の温度を一定に保つことが難しかったため、多くの瓦は捻じれていたり、曲がったりしていました。そのため、きれいに並べることが難しく、屋根に土を載せる(葺く)ことで、瓦のガタつきを防止していました。
今の瓦は、窯のコンピューターで窯の温度を一定に保つことが可能になり、同じ形状の整った瓦を多く作ることが可能です。そのため、屋根に重たい土を載せる(葺く)必要はなくなりました。
桟木と呼ばれる木にビスで瓦を固定したり、強風対策に上下の瓦をフックでつなげたりするようになっています。屋根の重さも昔と比較すると、とても軽くなっています。

2.地震や台風に強い防災瓦とは?

防災瓦は、地震や台風に強い瓦です。瓦屋根は、何枚も瓦が並べられて屋根を構成していますが、以前の瓦屋根は棟などの特定の場所以外は、桟木に引っ掛けているだけで固定されていません。
防災瓦は、瓦同士が連結しているため、ずれたり外れたりしにくくなっています。また、瓦の飛散や落下が起こらないように、釘やビスで固定しています。防災瓦は、大きな地震や台風に耐えうる耐震性と耐風性を備えています。
3.防災瓦の5つのメリット

防災瓦には、5つのメリットがあります。
<メリット>
・耐震性
・耐久性
・防水性
・断熱性
・遮音性
以下、詳しく解説していきます。
3-1.耐震性
防災瓦は、地震の縦揺れと横揺れを再現する耐震性能試験を実施した結果、震度7クラスの地震でも瓦の落下や破損はありませんでした。防災瓦は瓦同士をかみ合わせて、屋根に一つ一つ固定することで、大地震に耐えることができる耐震性を備えることができました。
3-2.耐久性
防災瓦は、耐久性が高く寿命は50年以上です。非常に耐久性の高い屋根材であるため、サビることや色あせすることもなく、いつまでも屋根を良い状態に保つことが可能です。将来的なメンテナンスの手間が減るので、トータルコストを抑えることができる屋根材です。
3-3.防水性
防災瓦は防水性も高く、雨水が排水されやすく設計されているため、雨漏り防止にも効果的です。また、防災瓦は通気性が良く、湿気や結露に強いという特徴があります。瓦の下に空気の層ができるように設計されているため、湿気がこもりにくく、結露しにくい構造になっています。
3-4.断熱性
防災瓦は、瓦の下に空気の層を作るため、通気性が良いことを解説しましたが、空気の層は断熱効果もあります。瓦の下の空気の層は、熱を屋根裏に伝えにくく、室内の熱を逃がしにくいという効果が期待できます。
また、空気の層の断熱効果に加えて、瓦そのものが熱を蓄える容量も大きいため、断熱性の高い屋根材です。
3-5.遮音性
粘土瓦である防災瓦は、音を吸収する効果があります。激しい雨の音や家の外の大きな音を、シャットアウトしてくれます。防災瓦は、遮音性が高いため、静かに室内で過ごすことが可能です。
4.防災瓦の3つのデメリット

防災瓦の5つのメリットを紹介しましたが、この章では防災瓦の3つのデメリットについて解説していきます。
<デメリット>
・割れる可能性がある
・瓦の交換が難しい
・スレートや金属屋根より重い
詳しく解説していきます。
4-1.割れる可能性がある
瓦は、強い衝撃を受けると割れてしまいます。ずれや落下のないように特殊な施工がされている防災瓦も、従来の瓦と同様に強い衝撃で割れる可能性があるため注意が必要です。
4-2.瓦の交換が難しい
以前の瓦は固定されていないので、瓦が割れても簡単に交換できましたが、防災瓦はビスと瓦同士がロックされ固定されている為、新しい瓦に差し替えるのはちょっとした技術が必要です。
4-3.スレートや金属屋根より重たい
防災瓦は、スレートや金属屋根よりも重いという特徴があります。ただし、現在の瓦屋根は、瓦の下に土を載せて(葺いて)施工していたときと比較すると、瓦屋根全体の重さは半分程度になっています。
屋根が重いと地震に弱いと考えている人もいますが、それは誤解です。耐震で大切なことは、建物の基礎と構造体です。むしろ防災瓦の屋根は、地震だけでなく強風に負けない建物になります。
5.工夫された防災瓦の特徴とは?
防災瓦には、地震対策や強風対策の様々な工夫がされています。防災瓦は、桟木にビスで固定しているため瓦がずれにくい上に、瓦同士を引っ掛け合わせる構造になっており、瓦と瓦がアームで補強されてるのが特徴です。
中には、オーバーラップ方式といって、アームを結合するための穴に入れ込み、極めて強固に連結する防災瓦もあります。また、防災瓦は瓦がずれないサイドストッパーがついていたり、強風に飛ばされない浮き上がり防止機能があったりと、様々な工夫が施されています。
高機能の防災瓦は、高いイメージがある方がいるかもしれませんが、通常の瓦の価格とほとんど変わりません。それは、1995年の阪神淡路大震災の経験から、震災の多い日本の環境に合わせて、瓦製造会社さんが日々工夫と努力を重ねて改良されてきたからです。建坪が30坪くらいの建物だと、防災瓦の屋根は150万円~200万円程度の価格になります。
6.まとめ:屋根の葺き替えをするなら防災瓦で決まり!

今回は、防災瓦のメリットやデメリット、費用相場を解説しました。近年は、ゲリラ豪雨による大雨や大きな地震に不安を感じている人も多いと思います。防災瓦は、耐震性と耐風性に優れているため、台風や地震の対策をしておきたい方にピッタリの瓦です。
施工費用は従来の瓦よりも少し高くなりますが、修理メンテナンスを少なくなることで、トータルコストは抑えることができます。防水性や断熱性、遮音性も高いため、最近は防災瓦で施工する人が多いです。屋根の葺き替えをするなら、次は災害に強い防災瓦にしましょう。