【DIYで屋根修理】職人が勧める屋根用コーキング剤4種


雨漏りを自分で修理したいけど、コーキング剤はどれを買えばいいんだろう?他に準備するものはある?
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・コーキング種類と役割
・コーキング補修をする前に揃える道具
・コーキング剤で注意すること
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今回は「雨漏りした屋根をDIYで修理するためのコーキング剤」についての解説をしていきます。
コーキングは瓦のひび割れや谷板金の穴あきを直すことができる便利な屋根修理材です。
この記事を読むことで、雨漏りした屋根修理に必要なコーキング剤の種類から、実際に修理をする手順まで分かります。
雨漏りした屋根をDIYで修理するときに一番大切なポイントは、雨漏り箇所を正確に見極めることです。
他にも色々コツがあるので、雨漏りが酷くなる前にさっそく、やっていきましょう。
雨漏りした屋根をDIYで修理するために必要な道具6選
雨漏りした屋根をDIYで修理するために必要な道具を見ていきましょう。
必要な道具
・コーキング剤
・コーキングガン
・カッター
・ヘラ
・マスキングテープ
基本的に上記6点の道具があれば応急処置としては十分です。
これらの道具は、ホームセンターやネットショッピングでも購入可能で、全部合わせても約1万円以内で買うことができます。
では、一つずつ道具の解説をしていきます。
コーキング剤


出典元:PayPyaモール
屋根の修理には必須のアイテム。
雨漏りの主な原因となる屋根のひびや割れ、穴を埋めることができます。
熱に強いもの、水に弱いもの、耐久性が高いものなど、コーキング剤の種類も様々です。
目的に合わせたコーキング剤を準備することが大切です。
コーキングガン


コーキング剤を修正箇所に押し出すためのアイテムです。
特に種類はないので、安いもので大丈夫です。
カッター


雨漏りの屋根を修理をする前に、古くなったコーキングをカッターで綺麗に取ってから作業を行います。
家庭用カッターで十分ですが、刃が傷む場合もありますので、別途準備しておくといいでしょう。
ヘラ


ヘラはコーキング剤を修理部分に埋め込んだあと、接着面を平らにするときに使用します。
ヘラで綺麗に接着面を整えることで、耐久性が上がります。
マスキングテープ


コーキング剤を修理部分に埋め込むときに、コーキング剤が周りに付着するのを防ぎます。
一手間加えることでコーキングを綺麗に濡れます。
コーキングの役割
コーキング剤とは、屋根や外壁などのひび割れなどを修理する材料です。
ひび割れなどの簡単な作業であれば、DIYで修理することができますが、コーキング剤の役割は場面により異なります。
コーキング剤の役割
役割①:緩衝材としての役割
役割②:接着剤としての役割
役割③:雨漏りの応急処置としての役割
このように、コーキング剤を使用する役割は様々です。一つずつ見ていきましょう。
役割①:緩衝材としての役割
一つ目は、緩衝材としての役割です。
壁に使用される外壁材(サイディング)は、堅く薄いことが特徴のため、気温変化での収縮膨張、地震の揺れの影響でひび割れを起こすことがあります。
そのため、目地と呼ばれる隙間にコーキング剤を使用して、外壁材の負荷を軽減させることができます。
コーキング剤には弾力性があるので、地震で建物が揺れても、目地が地震の動きに合わせて追従し、外壁材のひび割れの原因を防ぎます。
役割②:接着剤としての役割
二つ目は、接着剤としての役割です。
コーキング剤は、接着剤として建材を固定するときにも使用することができます。
屋根修理をするときは、屋根の棟板金が飛ばされないように釘で固定をしますが、釘で固定した部分にコーキング剤を使用することでより耐久性が高くなります。
役割③:雨漏りの応急処置としての役割
三つ目は、雨漏りの応急処置としての役割です。
屋根(瓦)のひび割れが雨漏りの主な原因となりますので、コーキング剤を使用することで、雨漏りを一時的に止めることができます。
雨漏りを放置しておくと、建物内部に水分が入り、腐食の原因にもなります。
本格的な修理が必要になることもありますので、雨漏りしている場合は、早急に修理が必要です。
コーキングの種類
コーキング剤の種類について解説していきます。
コーキング剤は、素材により特性や効果が異なりますので、使用する目的に合わせて適切なコーキング剤を選びましょう。
コーキング剤の種類
・シリコン製のコーキング剤
・ウレタン製のコーキング剤
・アクリル製のコーキング剤
・変性シリコンのコーキング剤
シリコン製のコーキング剤


シリコン製のコーキング剤は、耐候性、耐水性、耐熱性が高いことが特徴です。
屋根修理ではこちらのシリコン製のコーキング剤をよく使います。
よく使う箇所
・屋根、瓦、浴室、洗面台の修理など
<メリット>
・耐候性、耐水性、耐熱性が高い
・リーズナブル
<デメリット>
・シリコンオイルが出ることが多く、汚れやすい
・上からの塗装が難しい
ウレタン製のコーキング剤


ウレタン製のコーキング剤は、耐久性が高いことが特徴です。
よく使う箇所
・外壁のひび割れ、コンクリートのひび割れ修理など
<メリット>
・硬化すると弾力性を持つ
・密着性が高い
<デメリット>
・耐候性が低い
・紫外線に弱い
・埃が付着しやすい
アクリル製のコーキング剤


アクリル製のコーキング剤は、耐水性が高いことが特徴です。
よく使う箇所
・外壁の目地修理など
<メリット>
・耐水性が高い
・リーズナブル
<デメリット>
・耐候性が低い
・耐久性が低い
・硬化後に肉やせが起こる場合が多い
変性シリコンのコーキング剤


変性シリコンのコーキング剤は、耐候性・塗装性が高いことが特徴です。
よく使う箇所
・コンクリート、外壁、タイルなどの修理など
<メリット>
・耐候性、塗装性が高い
・硬化後の塗装が可能
<デメリット>
・シリコン製よりも耐久性が低い
・ウレタン製よりも密着性が低い
コーキング剤の選び方
次に、具体的なコーキング剤の選び方を解説してきます。
修理をするときにコーキング剤の選び方を間違えれば、逆効果になってしまうこともあります。
例えば、雨漏りした屋根の修理をする場合でも、金属屋根、日本瓦、スレートなど、屋根の種類も様々なので、事前に確認が必要です。
コーキングの選び方
・金属屋根の場合
・日本瓦の場合
・スレート屋根の場合
金属屋根の場合


近年、新築住宅によく使われているガルバリウム鋼板は金属屋根の一つです。
屋根全体が80℃以上の高温になることも多いため、耐熱性が高いコーキング剤を選びましょう。
耐熱性が低いコーキング剤を使用してしまうと、劣化が早く、再度修理が必要になってしまいます。
日本瓦の場合


日本瓦の場合、通気性の高いコーキング剤を選びましょう。
日本瓦は通気性の高い漆喰で接着されていますが、密度の高いコーキング剤を塗ってしまうと湿気が溜まりやすくなります。
スレート屋根の場合


スレート屋根の場合も日本瓦と同様に、通気性の高いコーキング剤が最適です。
例えば、変性シリコンのコーキング剤は、耐久性が高く、カビにも強いことが特徴です。
上手にコーキング剤で修理するコツ
次は実際に屋根をコーキングするときのコツを解説していきます。
基本的に屋根をコーキングする目的としては、ひび割れなど雨漏りの修理、雨漏りの防止があります。
軽度の雨漏りであれば、DIYでコーキング修理をすることが可能です。
「自宅の屋根の雨漏りを応急処置したい」という人は参考にしてみてください。
上手にコーキング剤で修理をするコツ
手順①:雨漏りがする原因を特定する
手順②:コーキング材料を準備する
手順③:下地処理をする
手順④:コーキング作業をする
手順①:雨漏りがする原因を特定する
DIYで屋根修理をする場合は、瓦のヒビや銅板の穴あきなど、目視できる部分の修理程度にしておきましょう。
それ以外の部分の修理を行うには、専門的な知識や手順、方法が必要となります。
やり方を間違ってしまうと、逆に雨漏りを悪化させる原因に繋がります。(実際よくあります。)
原因がよく分からない場合は、屋根工事専門業者に点検依頼をしましょう。
手順②:コーキング材を準備する
まずはコーキング材料を準備します。ホームセンター、ネットショッピングですベて準備できます。
<必要な道具7選>
・コーキング剤
・コーキングガン
・カッター
・ヘラ
・マスキングテープ
・ハケ
手順③:下地処理をする
雨漏り部分を特定し、コーキング材料の準備ができたら、コーキング作業をするための下地処理を行います。
下地処理がきちんとできていない状態で、コーキング剤を埋め込んでしまうと、雨漏りが止まらず二度手間になることもあります。
具体的な下地処理としては、古いコーキングをカッターなどで切り取り、溝にはさまっている汚れを綺麗に拭き取ります。
下地処理が終われば、マスキングテープでコーキングをする部分の周囲を養生していきます。コーキング部分以外にコーキング剤が付着するのを防ぎます。
手順④:コーキング作業をする
マスキングテープでの養生が終われば、コーキング作業に移ります。
ここでのポイントは、均等に流し込みながら、ヘラで表面をならしていくことです。
コーキング剤の流し込みが終われば、コーキング剤が乾く前にマスキングテープを剥がして完了です。
コーキング作業をするときの注意点
コーキング作業は補修する箇所を間違えると、逆に雨漏りしてしまう場合があるので注意が必要です。
<コーキングをしてはいけない箇所>
・屋根の横軸方向へのコーキング
・通気工法への外壁や下屋根の隙間へのコーキング
・瓦、屋根の漆喰部分へのコーキング
屋根の横軸方向へのコーキング


スレート屋根や日本瓦の場合、雨水の排水ルートは横軸方向となります。
横軸方向にコーキングを塗らないようにしましょう。
横軸方向にコーキング剤を塗ってしまうと、排水ルートを防ぐことになり、屋根に溜まった水が隙間から入り、雨漏りが酷くなります。
通気工法への外壁や下屋根の隙間へのコーキング
サイディング(外壁)には通気層が設けてあります。
サイディング(外壁)部分と屋根の取り合い部にコーキング剤を流し込むと、密閉状態で湿気の逃げ道がなくなり、雨水の排出ルートもなくなってしまいます。
瓦、屋根の漆喰部分へのコーキング
瓦、屋根の漆喰部分へのコーキングもできるだけ避けましょう。
漆喰部分は、通気性が高く、そこにコーキングをしてしまうと、屋根裏などの湿気の逃げ道を塞いでしまいます。
通気が悪くなると、カビやシロアリの発生を起こしてしまいます。
コーキングの失敗例については以下のページでも紹介しています。
>>【コーキング失敗】瓦の雨漏り修理を自分でする際に注意すること
まとめ:DIYでの屋根修理は慎重にしましょう
雨漏りした屋根のコーキング作業で大切なことは、適切な箇所に適切なコーキング剤を使うことです。
やり方を間違うと、自分では修理したと思っても、しばらくしたら雨漏りが酷くなってしまいます。
ご自身で屋根を修理する際は、くれぐれも注意して作業を行ってください。
応急処置が終わったら、お近くの屋根専門業者に見てもらうことをオススメします。