【DIYで屋根修理】職人おすすめの屋根用コーキング剤4種
お客様
雨漏りを自分で修理したいけど、コーキング剤はどれを買えばいいんだろう?他に準備するものはある?
今回は、こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
・コーキング種類と役割
・コーキングの種類
・コーキング補修に必要な道具
・コーキング剤で注意すること
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コーキングは瓦のひび割れや谷板金の穴あきを直すことができる便利な屋根修理材です。
軽微な修理であれば、DIYでも修理が可能です。ただし、間違った方法で補修すると雨漏りが酷くなるリスクがあります。
この記事では、雨漏りした屋根修理に必要なコーキングの選び方から、実際に修理をする手順を解説していますので、ぜひ参考にしてください。では雨漏りが酷くなる前に、早速やっていきましょう。
目次
コーキングの役割
コーキング剤の役割は、屋根や外壁などのひび割れなどを修理する材料です。
ちょっとしたひび割れなどであれば、DIYで修理することができます。ただし、コーキング剤の役割は状況により異なります。
コーキング剤の役割
役割①:緩衝材としての役割
役割②:接着剤としての役割
役割③:雨漏りの応急処置としての役割
上記のように、コーキング剤を使用する役割は様々です。それぞれ見ていきましょう。
役割①:緩衝材としての役割
一つ目は、緩衝材としての役割です。
壁に使用される外壁材(サイディング)は、堅く薄いことが特徴のため、気温変化での収縮膨張、地震の揺れの影響でひび割れを起こすことがあります。
そのため、目地と呼ばれる隙間にコーキング剤を使用して、外壁材の負荷を軽減させることができます。コーキング剤には弾力性があるので、地震で建物が揺れても、目地が地震の動きに合わせて追従し、外壁材のひび割れを防ぎます。
役割②:接着剤としての役割
二つ目は、接着剤としての役割です。
コーキング剤は、接着剤として建材を固定するときにも使用することができます。
屋根修理をするときは、屋根の棟板金が飛ばされないように釘で固定をしますが、釘で固定した部分にコーキング剤を使用することでより耐久性が高くなります。
役割③:雨漏りの応急処置としての役割
三つ目は、雨漏りの応急処置としての役割です。屋根(瓦)のひび割れは雨漏りの主な原因となりますので、コーキング剤を使用し、雨漏りを一時的に止めます。早めにコーキング補修することで建物へのダメージを軽減できます。
雨漏りを放置しておくと、建物内部に水分が入り、腐食の原因になります。状況によっては大規模な修理が必要となってしまう場合がありますので、早めに修理することをおすすめします。
コーキングの種類
コーキング剤は、主に以下の4種類となります。
それぞれ特性や効果が違いますので、用途に合わせて適切なコーキング剤を選んでください。
コーキング剤の種類
・シリコン製のコーキング剤
・変性シリコンのコーキング剤
・ウレタン製のコーキング剤
・アクリル製のコーキング剤
シリコン製のコーキング剤
シリコン製のコーキング剤は、耐候性、耐水性、耐熱性が優れています。
柔軟性も高く、伸縮性に優れているため、屋根の隙間やひび割れをしっかり塞ぐことができます。
屋根修理ではシリコン製のコーキング剤をよく使います。
シリコン製コーキングのメリット
- 耐候性、耐水性・耐熱性が高い
- 伸縮性に優れている
- 価格が安い
シリコン製コーキングのデメリット
- 乾くまでに時間がかかる
- コーキング上からの塗装が難しい
シリコン製コーキングをよく使う箇所
- 屋根の隙間やひび割れ箇所
- 窓周りやサッシの隙間
- 浴室やキッチン
変性シリコンのコーキング剤
変性シリコンのコーキング剤は、コーキング剤の上から塗装ができるシリコンコーキングの改良版です。
普通のシリコン性コーキングの場合、塗装ができませんが、変性シリコンは塗装が可能なため、壁を補修した後に壁の色に合わせてコーキングの上から塗装することができます。
変性シリコンコーキングのメリット
- 耐候性、塗装性が高い
- 硬化後の塗装が可能
変性シリコンコーキングのデメリット
- シリコン製よりも耐久性が低い
- ウレタン製よりも密着性が低い
変性シリコンコーキングをよく使う箇所
- コンクリート
- 外壁
- タイルの修理
ウレタン製のコーキング剤
ウレタン製のコーキング剤は、耐久性に優れています。
密着性が高く、硬化すると弾力性を持ちます。外壁のひび割れに使われています。ただし、紫外線に弱く、埃(ほこり)が付着しやすいので、屋外で使用する際は塗装などで保護する必要があります。
変性シリコンコーキングのメリット
- 硬化すると弾力性を持つ
- 密着性が高い
- 接着力が強い
変性シリコンコーキングのデメリット
- 耐候性が低い
- 紫外線に弱い
- 埃(ほこり)が付着しやすい
変性シリコンコーキングをよく使う箇所
- 外壁のひび割れ
- コンクリートのひび割れ修理
アクリル製のコーキング剤
アクリル製のコーキング剤は、水性タイプで作業性に優れています。
ただし、水性なので硬化後にコーキングやせが発生します。耐候性や耐久性が低いことから、近年使用されることが少なくなっています。
変性シリコンコーキングのメリット
- 耐水性が高い
- 価格が安い
変性シリコンコーキングのデメリット
- 耐候性が低い
- 耐久性が低い
- 硬化後にコーキングやせが起こる
変性シリコンコーキングをよく使う箇所
- 外壁の目地
- 塗装、クロスの下地処理
コーキング剤の選び方
次に、具体的なコーキング剤の選び方を解説していきます。
修理をする場所によって使用するコーキング剤も異なります。間違ったコーキング剤を選ぶとせっかくの修理も逆効果となる場合もあるので注意ください。
屋根はシリコンコーキング
屋根の場合は主にシリコンコーキングを使うことが多いです。
瓦のひび割れや瓦の隙間を簡単に埋めることができ、応急処置に最適です。また、耐風対策として瓦を固定する際にも使用します。
外壁・サイディングは変性シリコン
外壁やサイディングには弾力性があり、塗装ができる変性シリコンを使用します。
表面が乾くまで約1時間程度、完全に乾くまでは3日程度と短い時間で乾きます。
雨漏りした屋根をDIYで修理するために必要な道具6選
実際に雨漏りした屋根をDIYで修理する際に必要な道具を紹介します。
必要な道具
- コーキング剤
- コーキングガン
- カッター
- ヘラ
- マスキングテープ
基本的に上記6点の道具があれば応急処置としては十分です。
ホームセンターやネットショッピングでも購入可能で、全部合わせても約1万円以内で買えます。それぞれ解説していきます。
シリコンコーキング剤
屋根の修理には必須のアイテム。
雨漏りの主な原因となる屋根のひびや割れ、隙間の穴を埋めることができます。雨漏りの応急処置に最適です。
コーキングガン
コーキング剤を修正箇所に向けて押し出すためのアイテムです。
特に種類などはないので、1,000円以内の安いもので大丈夫です。
カッター
瓦同士に接着している古いコーキングを剥がす際に使用します。
家庭用カッターで十分ですが、刃が傷む場合もありますので、カッターの刃を何枚か別途準備しておくと良いです。
ヘラ
ヘラはコーキング剤を修理箇所に埋め込んだあと、接着面を平らにするときに使用します。
ヘラで綺麗に接着面を整え、隙間をなくすことで、耐久性が上がります。
マスキングテープ
コーキング剤を修理箇所に埋め込むときに、コーキング剤が周りに付着するのを防ぎます。
一手間加えることでコーキングを真っ直ぐ綺麗に塗れます。
上手にコーキング剤で修理するコツ
次は、実際に屋根をコーキングするときのコツを解説していきます。
基本的に屋根をコーキングする目的としては、ひび割れなど雨漏りの修理、雨漏りの防止があります。軽度の雨漏りでコーキングのやり方が分かれば、DIYでも十分に修理可能です。
「自宅の屋根の雨漏りを応急処置したい」という人は参考にしてみてください。
上手にコーキング剤で修理をするコツ
- 雨漏りの原因を特定する
- コーキング材料を準備する
- 下地処理をする
- コーキング作業をする
手順①:雨漏りの原因を特定する
DIYで屋根修理をする場合は、瓦のヒビや銅板の穴あきなど、目視できる部分の修理程度にしておきましょう。
それ以外の部分の修理を行うには、専門的な知識や手順、方法が必要となります。補修のやり方を間違うと、逆に雨漏りを悪化させる原因に繋がるのでご注意ください。(実際よくあります。)
手順②:コーキング材を準備する
まずは、コーキング材料を準備します。ホームセンター、ネットショッピングで準備できます。
必要な道具7選
- コーキング剤
- コーキングガン
- カッター
- ヘラ
- マスキングテープ
- ハケ
手順③:下地処理をする
雨漏り部分を特定し、コーキング材料の準備ができたら、コーキング作業をするための下地処理を行います。
下地処理をせずに、コーキング剤を埋め込むと、雨漏りが止まらず二度手間になるリスクがあります。
具体的な下地処理としては、古いコーキングをカッターなどで切り取り、溝にはさまっている汚れを綺麗に拭き取れば大丈夫です。
下地処理が終わったら、マスキングテープでコーキングをする部分の周囲を養生し、コーキング剤が他に付着するのを防ぎます。
手順④:コーキング作業をする
マスキングテープでの養生が終われば、コーキング作業に移ります。
ここでのポイントは、均等に流し込みながら、ヘラで表面をならしていくことです。コーキング剤の流し込みが終われば、コーキング剤が乾く前にマスキングテープを剥がして完了です。
コーキング作業をするときの注意点 ※重要
コーキング作業は補修する箇所を間違えると、逆に雨漏りしてしまう場合があるので注意が必要です。
コーキングをしてはいけない箇所
- 屋根の横軸方向へのコーキング
- 通気工法への外壁や下屋根の隙間へのコーキング
- 瓦、屋根の漆喰部分へのコーキング
屋根の横軸方向へのコーキング
スレート屋根や日本瓦の場合、雨水の排水ルートは横軸方向となります。横軸方向にコーキングを塗らないようにしましょう。
横軸方向にコーキング剤を塗ってしまうと、排水ルートを防ぐことになり、屋根材の下に水が溜まり、雨漏りが酷くなります。
通気工法への外壁や下屋根の隙間へのコーキング
サイディング(外壁)には通気層が設けてあります。
サイディング(外壁)部分と屋根の取り合い部にコーキング剤を流し込むと、密閉状態で湿気の逃げ道がなくなり、雨水の排出ルートもなくなってしまいます。
瓦、屋根の漆喰部分へのコーキング
瓦、屋根の漆喰部分へのコーキングもできるだけ避けましょう。
漆喰部分は、通気性が高く、そこにコーキングをしてしまうと、屋根裏などの湿気の逃げ道を塞いでしまいます。通気が悪くなると、カビやシロアリの発生を起こしてしまいます。
コーキングの失敗例については以下のページでも紹介しています。
>>【コーキング失敗】瓦の雨漏り修理を自分でする際に注意すること
まとめ:DIYでの屋根修理は慎重にしましょう
雨漏りした屋根のコーキング作業で大切なことは、適切な箇所に適切なコーキング剤を使うことです。
やり方を間違うと、自分では修理したと思っても、しばらくしたら雨漏りが酷くなってしまいます。
また、屋根の修理は高所作業になるので、慣れてないと危険です。ご自身で修理される際は、くれぐれも注意して作業を行ってください。応急処置が終わったら、お近くの屋根専門業者に見てもらいましょう。