熊本県玉名市 – 地震による熨斗瓦のズレによる本棟の屋根修理
今回は、熊本県玉名市の屋根修理をさせて頂きました。
以前の熊本震災の影響で本棟の「漆喰」の剥がれと「棟の熨斗(ノシ)瓦」がズレていました。
長年放置を続けると、漆喰の剥がれ部分と熨斗瓦のズレの隙間から雨水が侵入し雨漏りに繋がります。
城北瓦スタッフ
では、早速修理をしていきます!
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目次
屋根工事 案件概要
工種 | 屋根修理 |
修理内容 | 本棟の解体・積み直し |
工事場所 | 熊本県玉名市 |
工事日 | 2019.11 |
屋根専門用語を分かりやすく解説
冠瓦
屋根の棟(一番高いところ)に丸い瓦が被っている箇所です。
家の中に雨が入らないようにします。
熨斗瓦(のしかわら)
熨斗瓦は左右に半瓦がそれぞれ積まれています。雨水が棟に入るのを防ぎ、外に流す役割をしています。
昔の日本家屋では見た目を良くする為、6段、7弾と熨斗瓦(のしかわら)高く積んだ棟が人気でした。
現在は震災が多いことから、棟は低くすることが多いです。
葺き土(ふきつち)
本棟や隅棟を仕上げる際、葺き土を使用していました。
ただ、土は崩れやすく震災でも多く被害が出たことから、最近は「なんばん」という材料を使うようになりました。
なんばんは非常に硬く、瓦を頑丈に支えてくれる働きがあります。
漆喰(しっくい)
漆喰は瓦や石材の接着の際に使うもので、消石灰を主成分とした建材です。
漆喰には防水機能があるので、葺き土に雨水が入り込むのを防いでくれます。
本棟の解体・積み直しの屋根修理工事開始
①崩れた本棟を解体する
熨斗(ノシ)瓦がバラバラになっています。
明らかに瓦が飛び出ているので、雨水が侵入しています。漆喰も剥がれています。
本棟を復元するには一度解体して、熨斗(ノシ)瓦を積みなおす必要があります。
②熨斗(ノシ)瓦の積み直し
黒いなんばんを使って熨斗(ノシ)瓦をバランス良く固定し、元の通りに積んでいきます。
先ほどの熨斗瓦を取り付ける際は角度に気を付けます。
角度がないと、雨水がが棟部分に入り込むので注意が必要です。(先ほどのイラストをご参照ください。)
③冠瓦を被せる
冠瓦が曲らないように左右のバランスを確認しながら棟瓦を被せます。
瓦がズレないように、コーキング(接着剤)止めも行います。
本棟の積み直し工事が完了しました。
屋根修理のビフォー・アフター
【熊本県・玉名市】熨斗瓦のズレなどによる屋根修理完了
熨斗(ノシ)瓦のズレと漆喰の剥がれはよくある屋根修理の一つです。
今回のようにハッキリと分かるくらいに熨斗(ノシ)瓦がバラバラになると、瓦が落下して事故に繋がる危険があります。本棟の復元工事は施工技術を必要なため、自分で修理するのは難しいかと思われます。
棟瓦が崩れた場合は、お早めにお近くの屋根工事専門業者に相談されることをオススメします。屋根修理の参考にしてみてください。