「瓦屋根のリフォームを考え中ですが、部分修理と全面屋根リフォームのどちらがおすすめ?」
「費用についても詳しく知りたい!」
このような疑問にお答えします。 この記事を読むことで、全面屋根リフォームと部分修理の費用や内容の違いが分かります。 雨漏りが発生した場合、部分修理だけで済ますのか、全面修理をしたほうが良いのか、迷うことがあると思います。
屋根の状況により、部分修理ではなく、全面修理が必要な場合もあり、屋根の状況をきちんと判断する必要がありますので、屋根のリフォームを検討している方は参考にして下さい。
▼記事を読めばこんなことが分かります
・部分修理と全面屋根リフォームの違いについて
・それぞれの修理にかかる具体的な費用について
・全面屋根リフォームをした方がお得な理由について
目次
1.全面屋根リフォームと部分修理の違いを解説
瓦屋根の修理をするときに、「部分修理」か「全面リフォーム」か迷う方が結構います。 どちらか判断するには、屋根の状態をよく知ることが必要です。 ここではどちらを選ぶのが最適なのかを詳しく解説していきます。 まず最初に基本的な屋根の各部位の名前を紹介します。
桟瓦 | 屋根に乗っている瓦の部分のことです。 |
本棟 | 屋根頂点部に並んでいる瓦。 |
隅棟 | 寄棟などにある屋根の四隅から頂点の本棟に向けて伸びる瓦。 |
漆喰 | 本棟や隅棟を工事する際に使われる建材。 |
谷 | 屋根が谷状になっている箇所で、排水の機能を持っています。 |
ではどういう症状が出たら屋根修理をするのでしょうか。 次では修理が必要な症状を紹介します。
1-1.修理が必要な屋根の症状と対応策
近年の異常気象など、環境変化も激しいため、あくまで目安として頂き、以下のチェックポイントに該当する場合は、一度専門業者に屋根点検を依頼することをおすすめします。
症状 | 対応策 |
瓦にズレ、割れ、ヒビがある | 瓦の交換・コーキング補修 |
瓦にコケやカビなどが生えている | 瓦の交換 |
漆喰のかけらがポロポロ落ちてきている | 漆喰の塗り直し |
谷に穴が空いている | 新しい谷に交換する |
本棟・隅棟が歪んでいる | 既存瓦を一度解体し、作り直す |
1-2.瓦屋根の部分修理と全面屋根リフォームの費用の目安と比較
次に、瓦屋根修理をする際は、大きく下記の4つの部分を修理することが一般的です。 修理費用は屋根の状態によって様々ですが、屋根の状態によって「部分修理」と「全面屋根リフォーム」どちらかになります。
<部分修理>
修理名 | 費用 | 作業内容 |
瓦交換 | 10,000円〜 | ヒビ・割れの瓦の交換・コーキング補修 |
棟修理 | 15,000円/m〜 | 既存瓦を一度解体し、作り直す |
谷交換 | 10.000円/m〜 | 新しい谷に交換する |
漆喰補修 | 5,000円/m〜 | 剥がれた漆喰の塗り直し |
<全面屋根リフォーム>
修理名 | 費用 | 作業内容 |
瓦の葺き替え | 9,500円/㎡〜 | 既存の古い瓦を撤去し、新しいルーフィング (防水シート)と瓦で新しくします。 |
わかりやすく、イメージしやすいように例として1軒の家を例に説明します。 30坪の一軒家という設定で見ていきましょう。
【30坪の家を全面屋根リフォームした場合の費用:約100万円〜】
屋根修理の項目 | 費用相場 |
瓦交換 | 1万〜20万円 |
棟瓦修理 | 10万〜40万円 |
漆喰の補修 | 10万〜20万円 |
谷の取り替え | 5万〜15万円 |
部分修理の概算となりますが、修理内容と屋根の傷み具合により費用が異なりますので、目安としてご参考下さい。もし、複数箇所が壊れていた場合、瓦屋根は技術と時間を要する為、修理費用は高くなります。
【30坪の家を全面リフォームした場合の費用:約100万円〜】
屋根修理の項目 | 費用相場 |
全面屋根リフォーム | 100万円〜200万円 |
費用だけで比較するともちろん全面屋根リフォームが断然高くなりますが、屋根修理はあくまでも今壊れている箇所が直るということで、将来的に予測される修理は費用に含まれておりません。 では実際はどちらがお得なのか? より深掘りして説明していきます。
2.古い瓦屋根は部分修理より全面屋根リフォームがお得な「3つ」の理由
これまで「全面屋根リフォーム」と「部分修理の費用」について解説してきましたが、部分修理は、何箇所も修理をしていると費用が大きくなります。 屋根全体の状態によっては、全面屋根リフォームの方がお得になるケースがあります。
*全面屋根リフォームの方がお得になる理由
理由①:部分修理の費用は安く済むが、屋根が古いと補修箇所が次々に出てくる
理由②:長期保証を適応しやすい
理由③:二次災害、三次災害からも防げる
2-1.費用は安く済むが、補修箇所が次々に出てくる
例えば、雨漏りの部分修理をすれば、該当箇所の雨漏りは改善されますが、排水の流れが変わったりして、他の部分が雨漏りするといった例はよくあります。 特に30年以上経過しているような古い屋根の場合、状況によっては屋根全体が傷んでいる為、どこからでも損傷が起きる可能性が潜んでいます。
修理をした後に、最終的に「全面屋根リフォームをしておけばよかった…。」というケースもあります。 そのため、ただ部分修理が安いからといって、安易に判断せずに、まずは屋根工事の専門業者の方の見解とアドバイスをもらうと良いでしょう。但し、きちんとした説明もなく屋根全面リフォームを強く勧める業者は悪徳業者の可能性が高いので気をつけてください。
2-2.長期保証を適応しやすい
全面屋根リフォームの場合は、屋根全面を一からリフォームする為、長期保証を設けている会社も多いです。部分修理を何度もやるよりも、一度に全面屋根リフォームをして長期工事保証があった方が安心です。 ただし、屋根工事における保証は「施工保証」と「メーカー保証」の2種類があります。
施工保証・・・工事を請け負う業者が施工に対して行う保証
メーカー保証・・・製品の製造メーカーが製品に対して行う保証
全面リフォームを行うときは、施工保証、メーカー保証の2つがあることを確認しましょう。
2-3.二次災害、三次災害からも防げる
前述で述べたように「修理したけどしばらくしたらまた他の箇所から雨漏りが…。」というような、二次災害も結構ありますので、結果的に全面屋根リフォームの方が、保証も付いて、安心してお家に住み続けられるようになるということもあります。
3.まとめ:優良な屋根専門業者に判断してもらいましょう。
部分修理は雨漏りなどの現時点での問題は解決できますが、将来的にどのくらいのメンテナンスが必要になってくるのかは分かりません。 そのため、部分修理をされる際は、屋根工事の専門業者の方に将来的に予想される修理内容も含めて聞いてみると良いでしょう。
全体を見てもらうことで効率良く、計画的な修理ができるかと思います。業者さんによってはそういうことも踏まえて提案してくれる良心的な業者さんもあります。 実際には、屋根が既に30年以上を経過し、色んな箇所に経年劣化が見られるようでしたら、「全面屋根リフォーム」の検討をお勧めします。屋根修理をする際の参考になれば幸いです。
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